管理職に求められるスキルとは?現場が強くなる課長のマネジメント5選!

管理職に求められるスキルとは?現場が強くなる課長のマネジメント5選! スキル

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こんにちは、ちむたです!

当ブログを読んでいただきありがとうございます!

本記事がおすすめの人

・現在、課長の方
・課長を指導する上長にあたる方
・課長を目指す方

本記事では、課長に求められるマネジメントについて学べる本をご紹介していきます。

本のタイトル

課長の仕事術

著者        麻野 進

発行元     明日香出版社

皆さんは課長が何をやっているか答えられますか?

・課全体の予実管理をしている
・部下の相談に乗る
・会議に出る

この本では、そんな課長の基本となる「仕事術」が書かれています!

新任課長の方、課長を指導する上長の方、これから課長を目指す方は、

ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください!

課長になると変わる立ち位置の変化

一般職から課長、いわゆる管理職になると単なる異動の立ち位置変化とは訳が違います。

どのように変化するのか2点ご説明します。

経営サイドの人間になる

これまでは経営者側を向いて社長の話を聞いていたと思います。
これからは社長の話を自分の言葉で会社の経営方針を語る側に回ります。

役員や社長になったりするのは、経営サイドの延長線でしかありません。

ただ、これまで一般職の人が管理職になるのは、明確に仕事の向く方向(ベクトル)が変わることになります。

これはビジネスパーソンとして入社以来の最大の変化です。

労働時間を管理される側から管理する側になる

課長としての責任を果たしてくれるなら、会社に来なくてもいいという立場となります。

つまり、自己管理による成果創出がより一層求められるのです。

ただし、業務のしわ寄せは時間管理されない(残業代がつかない)課長に来てしまうので気をつけなければいけません。

会社が課長に期待していること

会社は経営サイドに立った課長により高い視座を求めます。

具体的には、目の前の成果に一喜一憂するのではなく、その取り組みが中長期的に見て組織業績にどう影響があるのかというような視座の高さです。

その為には実務に没頭せず組織や事業について広く見渡し、会社の理念を深く理解する必要があります。

その上で、ビジョンや戦略を踏まえた中期的な視点を持たなければいけません。

そして部門のマネジメントをしっかりと行うためにも、社内外に広くネットワークを築き、深い専門性と広い視野に立って業務を遂行することが求められます。

課長が担う3つの責任

ここでは課長が知っておきたい3つの責任について説明していきます。

成果責任

当然ですが課長は成果を求められます。
ただし、これは単に単年度の成果を出そうとするものではありません。

ビジョンや戦略の実現に向けて、成果を出し続けることを目指さなければならなりません。
預かった組織を存続、成長させることを前提としたマネジメントが必要です。

育成責任

成果を出し続けるとは、昨年度より本年度、本年度より来年度とより高い業績目標にチャレンジすることが求められます。

とはいえ、簡単に増員出来る会社は限られているのが現状です。

現有の人員体制で目標を達成しなければならないため、組織の労働生産性の向上、すなわち人材育成が不可欠ということです。

変革責任

これも成果責任を果たし続けるためには、ビジョンや戦略と現状とのギャップを埋めるイノベーションを起こす必要があります。

現代の変化の激しい時期に、昨年度と同じ施策で乗り切るのはほとんど不可能と言っていいでしょう。
変革意識を持ち続け実行に移すことが重要です。

経営者は変革という言葉を好んで使いますが、実際は経営者がイノベーションを起こすのではありません。
現場をよく知っている課長が部下に働きかけてこそ、実務に即した変革が可能となります。

課長は管理ではなくマネジメントをする人

マネジメントは管理ではなくコントロールすることです。

マネジメントの具体的な内容は次の2点です。

・上司から言われたことをなんとかすること
・会社から与えられたヒト・モノ・カネ・情報という経営資源でなんとかミッションを達成すること

つまり、ここでいう管理(コントロール)とは、これらのマネジメントタスクを遂行する一部分にしか過ぎないということです。

任された組織の経営を行っていくことがマネージャーの役割なのです。

5つのマネジメント活動

皆さんPDCAという言葉をご存知でしょうか。

Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証型プロセスを循環させ、マネジメントの品質を高めようという概念です。

実際にマネジメントにおけるPDCAサイクルはコントロールを連想させます。

ここでは課長が実施すべき5つのマネジメントについてご紹介していきます。

目標設定/計画策定(Plan)

課長は“絶対にやり切る”覚悟、決意が必要です。

責任者になったら謙遜は不要。

意気込み、決意、覚悟を語りましょう。

役割提示/組織化(Organize)

「役割とは、成果創出の分担」であることを部下に理解させることです。
基本は部下の実力に見合った業務を与えますが、ストレッチした目標を与えなければ組織の生産性はあがりません。

経験の浅い部下には成果創出の要点を明示し、留意点を語るくらいのフォローがないと残念な結果に終わる可能性が高くなります。

この時、部下に高い期待をかけるのは当然ですが、いざとなったら代わりに成し遂げる覚悟も必要です。

期待だけでは「単なる運任せのマネジメントだ」と評価されてしまいます。

指揮/指導(Direct)

部下が社の方針や目的を意識するあまり、従来のやり方に固執しすぎて視野がせまくなってしまうことがあります。

その状態から救出、脱出を図れるのは上司しかいません。

そして、部下たちの活動ぶりから着地点の見通しを常にモニタリングすることが求められます。

統制/結果分析(Control)

管理職に求められるのは、あらかじめある条件から真の成功要因を見出し、業務のボトルネック(停滞箇所)を探求する志向です。

それが無い管理職は情報感度が鈍く、資料の中身より体裁を気にする傾向にあります。
最終結果が出たら、「部下と自分は何を学んだのか」としっかり振り返る(結果分析)場を設けましょう。

この時、課長自身も含めて他責を排除するスタンスが大切です。
この振り返りをもって安定した再現性のある活動に繋げていきましょう。

部門内調整/部門間調整(Coordinate)

部内には組織目標に取り組む意味と部下への期待と役割を熱く語りましょう。

部門間であれば「お互い協力して頑張ろう!」という共通の目標を明確にし、相手部門の仕事内容や取り組みに興味を持ちましょう。

どちらも自部門の重点課題を積極的に発信していくことが重要です。

課長業務を棚卸しする時の視点

まずは、課長業務全般を書き出してみましょう。

洗い出す際には以下の5つの視点で見ていくと抜け漏れがありません。

業務のタイプ

業務の種類は主に以下の3つのタイプに分けられます。

主業務:営業であれば営業活動
管理業務:部下や予算などヒト・モノ・カネを扱う作業
プロジェクト業務:プロジェクトやタスクフォースなどにアサインされている場合、その会議体に参加する活動
その他間接業務:経費精算や報告書作りなど

仕事のフェーズ

ここではPDCAの視点で業務を書き出していきます。

Plan(計画):「上位方針・目標の理解・翻訳」「自チームの方針・目標の作成」「自チームの戦略・実行計画の作成」「自チーム内の部下の役割分担」「部下一人ひとりの目標設定」「各部かの行動計画の作成」
Do(実行):「部下への指示/実行の支援」「部下からの報告の確認・チェック/指示」「部下の活動上の課題把握」「その課題解決サポート」
Check(評価):「自チームの成果(途中経過含む)の確認」「目標達成/未達(見込み)の分析」「未達成の場合の課題分析」
Action(対応):「(目標達成の場合)次のチャレンジテーマ/重点テーマの設定」「(未達成の場合)対応・改善策の作成/個人目標・行動計画の見直し」

発生サイクル

年次、半期ごと、四半期ごと、月次、週次、日次の観点から考えます。

また、「仕事のフェーズ」「発生サイクル」に出てこない甚大な影響がある顧客クレームやトラブルなどの「イレギュラー業務」も発生確率の高い時期を想定するのが肝要です。

細分化タスク

例えば営業の場合、「事前準備」「本番」「事後対応/フォロー」というステップが考えられます。

ここでは担当者を巻き込んだものになるため多様なタスクが想定されます。

発生場面

例えば会議であれば事前資料の作成や会議後の対応があります。

「メール/電話」の対応はオフィスで働く人の労働時間の24%を占めているといわれています。

「資料作成/集計」も部下に任せられればいいですが、機密資料の取り扱いは課長が行うことが多いため相対的に多くの時間を割いています。

「移動」などは営業関係者に関わらず発生すると時間がとられてしまうものです。

課長が意識すべき6つのスキル

ここからは課長に求められる6つのスキルをご紹介します。

自社の評価基準と照らし合わせて自身の立ち位置(レベル)を把握しておきましょう。

戦略・計画策定スキル

会社の中期計画・戦略を踏まえて自組織の内外環境を分析し、成果を出すためのリソースや戦術を考えていくことが求められます。

検討時には経営理念は常に意識する必要があります。

ミッション:自分の会社が社会の中で果たすべき役割。会社経営の最上位にある概念
ビジョン:ミッションを実現すべく中長期的に「こうありたいと思う姿」
戦略:ビジョンを実現するために描くストーリー

この3つは意思決定する立場にある管理職にとって「最後の拠り所」です。
必ず把握しておきましょう。

業務遂行(PDCA)スキル

PDCAサイクルはあらゆる本に書かれていますが、「P(計画)とD(実行)ばかりでC(評価)とA(改善)」がされないことが多い傾向にあります。

計画・実行した施策を検証し、次につなげていく改善活動を継続していくことは組織運営において非常に重要な要素です。

プレゼンテーションスキル

多くの企業では、一般社員を「育成対象」としている為、上司がその働きぶりを確認して評価や改善指導をしてもらうことができます。

ところが管理職に対しては、「必要な能力開発は自分でやってもらう」というのが基本スタンスです。
そのため、自分の実力は社内外問わず自分でアピール(プレゼン)していかなけらば、成果も評価も上がることはありません。

「誰かが見てくれているだろうというマインド」は一刻も早く捨ててください。

意思決定スキル(判断力)

判断力は、全てのスキル、知識、経験を駆使していかなければいけない為、課長登用後も継続して高めていく必要があります。

ポイントは、意思決定が及ぶ時間的な長さをどこまで考えられるかです。

その意思決定の影響範囲を中長期で見極めたうえで判断を下していかなければなりません。

また、職位が上がれば上がるほど考えなければならない時間軸が伸びていきます。

人材マネジメントスキル

目的は組織の労働生産性の向上です。

中期的な視点で人材開発を進めなければ、組織が回らなくなるか、責任者の更迭が待っています。

部下のことを知る手がかりとして次の2点を参考にしてみてください。

・キャリアアンカー診断
仕事に対する価値観を8つのタイプに応じて診断してくれます。
(インターネットで検索すると自己診断が出来るツールがあります)
・SL理論
部下の状況に応じて関わり方を変えるべきとする理論です。
「能力と意欲」の成熟度を4段階で分類し、リーダーシップの取り方がわかります。

コミュニケーションスキル

これまでのスキルの根幹には部門間の調整や連携、部下とのやりとりなどがつきものです。

利害関係者が格段に増える管理職が「コミュニケーション下手」を自認するようでは先が見えています。

どんな相手ともWIN-WINな関係を取るスタンスこそがコミュニケーションスキルを早く高めていくことができます。

まとめ

今回は「課長の仕事術」についてご紹介しました。

・課長は自分の言葉で会社の経営方針を語る側
・課長には3つの責任と5つのマネジメントがあること

私が課長に対して「残業代がつかない上に成果を求められ過重労働を強いられてしまう立場」というイメージを少なからず持っていました。

その上、上からも下からもいろいろ言われ大変だということは理解していました。
正直生半可な実力では太刀打ちできないと感じています。

そういう意味では、この本に救われたようにも思います。
書かれているノウハウは私が働いている組織に足りない要素を補ってくれるものばかりだったからです。

実行していくことは確かに努力が必要だと思います。
でもシンプルに実行すれば確実に良くなるのであればこれほどの効率の良いことはありません。

本書には部下との面談に必要なことや課長間の競争で必要なことなど、紹介しきれなかったノウハウがまだまだたくさんあります。

課長の皆さん、課長を目指す皆さん、課長のことを知りたい皆さん。
これはぜひ一度読んでみてください!

今回は以上になります!
皆さまのお役に立てたら幸いです。

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